会長挨拶
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我が国におけるビジネス航空の普及と発展を目指して、 1996514日、日本ビジネス機協会(現NPO法人 日本ビジネス航空協会)が立ち上げられました。
世界第二位の経済大国であるにもかかわらず、企業や個人が自らのビジネス活動に使用するビジネス機の分野においては、諸外国に大きく遅れをとっていました。
増え続ける航空需要を賄うため大型機による定期航空輸送を優先せざるを得なかったという事情はあるにしても、このまま放置すれば日本は、国際交流の枠組みから外れてしまう、なんとかしなければ、という危機感から、メーカー、商社、運航支援会社等ビジネス機に関心を持つ23の企業・団体が会費を持ち寄ったものでした。

それから14年の歳月が流れました。会員数は60になりました。設立当時ビジネス航空に対する理解や配慮は零に近かった状態から、徐々に規制も緩和され、また厳しい空港事情の中にありながらも発着枠が増加して参りました。

セントレア空港、県営名古屋空港、関空、神戸空港、新北九州空港あるいは静岡空港、茨城空港のように、積極的にビジネスジエット機を誘致しようとする空港も現れました。またその他の地方空港においても空港ならびに地域の活性化の方策としてビジネス航空に関心がもたれるようになってまいりました。


ビジネス機に関する世の中の関心が、日増しに高まってきたキッカケは、200729日に県営名古屋空港において、我が国において、初めて本格的なビジネス航空フォーラム、「ビジネス航空フォーラムin愛知」が開催されたことにさかのぼります。NBAA(全米ビジネス航空協会)が主催し、当協会、米国商務省、愛知県が共催したもので、10機のビジネス機の展示、セミナー、企業展示が行なわれ、予想をはるかに超える750名の参加がありました。

2008919日、日経ホールで「ビジネス航空フォーラム」が、日本経済新聞社主催、日本ビジネス航空協会特別協力で開催されました。500名の定員に対し、補助席を利用する盛況で、その関心の高さが証明されました。第2回のフォーラムは、20091119日に開催されました。

HPへのアクセス数の急増やマスコミにおける露出の増加からも関心の高まりが明らかであると思います。

2008年は、(我が国において)ビジネス航空元年と言われました。航空局が、5月に「ビジネスジエット利用促進調査報告書」を公表され、更に、ビジネス航空の運航形態にかかわる制度設計についても検討を開始されました。政界、財界からも「ビジネスジエット利用促進について」関心が高まって参りました。 いよいよ我が国においても、ビジネス航空が本格的に動き出すと、大きな期待をしておりました。 ところが、915日に起こった、リーマン・ブラザーズのチャプターイレブンの申請を契機として世界の経済は、100年に一度の経済危機へと突入して行きました。 そして11月下旬、米国上院におけるビッグ3の幹部に対する公聴会において、プライベート・ジエットが、いわれなきバッシングにあってしまいました。その影響は極めて大きく、上場企業がビジネス機を保有すること自体、批判されるという異常事態となり、売却を余儀なくされた企業が続出しました。

あれから1年数ヶ月たちました。緩やかではありますが、世界の経済は、着実に回復してきております。それに歩調を合わせるように、ビジネス航空も回復してきており、運航回数は、リーマン・ショック前に戻りました。 デリバリー機体の数は、2008年に比べ、40%の減となりましたが、2011年には回復すると見られています。

今後の世界の経済発展につき、アジア・オセアニア地区に世界の目が向けられています。 とりわけ、中国、インドに対して熱い目が向けられ、今後5年の経済成長率が、9.7%、6.9%と高い成長が期待されています。 ビジネス航空においても同様に、この地区に熱い目が向けられ、今後10年で、約千機増えると予測されています。(現在約450機ですから、約3倍になります。) 我が国は僅か約60機増え、ようやく現在の約2倍になると予測されています。これではアジア・オセアニア地区の経済の中心として我が国が活動するには、あまりにも少ないのではないか、ビジネス航空の遅れが、我が国の経済活動の足かせとなるのではないかということが懸念されます。
ジャパンパッシングとならないためには、首都圏において、ビジネス航空機が、もっと自由に離発着出来る空港の整備が極めて重要であると考えております。

今年は、航空100年にあたります。 東京国際空港第4滑走路の供用開始、成田国際空港の第2滑走路の延伸、両空港のハブ空港化促進など、そして我が国の航空業界全般のあり方についても、新たな展開が予測されます。
ビジネス航空にとっても、さらに関心が高まり、飛躍の年となることを期待したいと思います。

解決しなければならない課題はたくさんありますが、これからも業界の取りまとめ役として、NBAAIBACを始め世界の団体とも連携して、微力ながらこれら課題の克服に精一杯の努力を続ける所存でございます。                 

2010年1月


日本ビジネス航空協会
会長 北林 克比古

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